まずはほとんど同じ内容を表示してiTunes5とiTunes4を並べてみた。縮尺は同じもちろん同じ。
一見して上下左右共に必要となる領域が減ってコンパクトになっている。ミュージックプレーヤーは起動しっぱなしで利用されるのだからサイズが小さくなっていた方が良いのは理解できる。でもどこでどのようにサイズを小さくしているかが問題。
左右は見れば一目瞭然。フチの部分が薄く小さくなったのだ。これは私も共感。昔(KT7.5とかMacOS8とかの頃)のマックのソフトではこういう感じのソフトが多かった。MacOS9やMacOS-Xと進化するに従ってフチも太くなって行ったが個人的には好きじゃ無かった。iTunes5はシンプルでよろしい!ただ左右に関して1ついただけないのは最小サイズが以前より大きくなったこと。実は上の画像のサイズが左右の最小サイズだ。iTunes4ではまだ3分の1くらいは小さく出来る。
上下は幾つかの工夫が見てとれる。まずはタイトルバーの廃止。確かにタイトルバーって右にある操作ボタン以外には何も無いので要らないと言えば要らないのだが、個人的には反対。私が古い人間だからだとは思うが、ウィンドウを移動する時には無意識にタイトルバーを「掴んで」しまうからだ。iTunes5でも無意識に掴もうとしてメニューを表示させてしまっている(笑)
次の工夫はボリュームを再生早送りボタンの下から右横に移動した点だろう。正しい解決方法のようにも見えるがこのおかげで左右のサイズが窮屈になった。もう少し全体を左右に広げればもう少しボリュームも大きくなるのではあるが。また曲名や全体の再生位置を表示する中央の表示窓も丸みをおびたデザインからやや角ばったデザインに変更された。これも画像のサイズだとiTunes4と比較して左右が窮屈になった。個人的にはこれも「う~む」だ。
上部にあるツールバーの領域はこうして見ていると左右を上手に使おうと言う意図は見えるものの、あるサイズ以下では窮屈になってしまっている。つまり左右は広げて使った方が便利になっている。しかしこのデザイン変更は表示領域を小さくすることを狙ったものでは無かったのか?その辺りに不整合を少し感じてしまった。
結論から言えばデザイン変更によってiTunes5は上下方向は小さく左右方向は大きく使った方が良いと言うことだろう。私の使い方は左右は小さくして上下はパーティーシャッフルの曲が全て表示出来る程度に大きくして使っていた。この使い方をしている人にはちょっと使い難くなった気がする。とは言えたいした違いでは無いしすぐに慣れてしまうとは思います(笑)
GUIのデザインは使う人の使い方や好みで評価も分かれるところではあるので、これをもって改悪とは言えない。明らかに改善と言える点もあった。
あと「Music Store」をiTunesで開くようになってからは確かに普段のサイズも少し大きくしたりしている。その意味では表示領域は大きくその他の機能領域は小さくと言うデザイン変更はありなのかもしれない。
ユーザインタフェースの設計は難しい。直感的に誰でも利用が出来る必要があるが、「誰でも」と言うのが前提が異なる人達だったりするので共通項を見出すのが難しい。私もプログラマとしてはどちからと言えばインターフェイス系の人間なので今回のiTunesのデザイン変更は興味深かった。なのでプログラミングそのものじゃ無いけどカテゴリーはプログラミングと言う事で。