2005-10-14

独力でやる事の大変さ  [by miyachi]

しつこく中国宇宙開発の話。いやホントにネット界では中国宇宙開発を馬鹿にした発言ばかりで目を覆いたくなります(T-T) 相手の力量をきちんと把握出来るようになっておかないと痛い目にあうのは最後はこちらなんですけどね。ソフト開発の世界でもしかり。

さて今日のお題は「独力でやる事の大変さ」である。中国宇宙開発はどこの国とも連携せずに独力でやっている。かつてはソ連との技術交流はあったと予想されるが現在はロシアとは切れている状態のようだ。これに関する最大のデメリットは何か。通信系の確保である。通常日本なんかだと衛星を打ち上げてもサンチャゴ局だったりと世界の他の宇宙開発機関やNASAの援助を受けて24時間衛星との通信が確保可能である。

が中国は独力だ。ではどうするか。通信専用の巨大なパラボラアンテナを幾つも持った2万トン以上の「遠望」宇宙観測船を1~4号まで4隻も持っている。固定としては北京・青島・パキスタンのカラキ・ケニアのナミビアスとマリンディスにもステーションを有しており、これに遠望1号を太平洋、2号を太平洋南部、3号をインド洋、4号を大西洋に配置して、独力で通信ネットワークを実現してしまう(写真上)。くだん書房で入手した中国宇宙開発のDVD「飛天夢国」では遠望4隻が堂々と並んで航行しているシーン(写真下)もありやる気をヒシヒシと感じてしまう。神舟6号が宇宙にある今現在もこの配置で4隻は任務に付いている事でしょう。

この一件からも分かるように中国の宇宙開発は地道かつ全て独力でおこなわれている。この実力は相当な物だと認識すべきであろう。この実力を持ってして今後も独力で宇宙開発を進めて行くのか、それともこの実力を認めさせて国際協力の道を歩むのか。今後も注目していく必要はあるだろう。願わくば後者の道を選択して欲しいとは思いますが(^^;

日本の宇宙開発においてもH-IIの時に海外の技術に頼らない100%国産で苦労をしたがそれはH-IIAで意味を持った。ロケット開発だけでは無く色々な意味で独立心を持って宇宙開発に挑む姿勢が日本には必要なようにも思う。言うのは簡単、部外者だから言えるよな。と言う批判を受けるのは当然ではある。一人の日本国民としての願いであると理解…して貰えると嬉しいな(^o^;

2005-10-14 13:00:02 - miyachi - [宇宙開発] -

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