2011-05-26

公的個人認証サービス電子証明書の入手方法  [by okoshi]

公的個人認証サービス


公的個人認証サービスは、インターネット経由で国や地方公共団体への申請や届出などをする際に本人確認やデータの改ざんがないことを認証するサービスです。

公的個人認証サービスで利用可能なサービスは代表的な物として、納税に関する手続きをオンラインで行う「e-Tax」等のサービスがあります。

また、取得した電子証明書は、弊社の「図面XML署名ツール」を利用して不動産登記する際に利用する事が出来ます。このような幅広い利用方法があります。

公的個人認証サービスについての概要は、公的個人認証サービスの概要(総務省) も合わせて参照して下さい。

以下、実際の入手手順、パソコンのセットアップについて解説します。


電子証明書の入手準備


公的個人認証サービスの電子証明書は、住民登録している市区町村の窓口で発行してもらいます。

公的個人認証サービスの電子証明書はICカードに記録されるます。ICカードは住基カードに書き込むため、住基カードを持っていない場合は、住基カードも合わせて申請する必要があります。

住基カードを取得する際に必要な書類等の例は以下になります。

A 運転免許証、パスポート、身体障害者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳のいずれか
B 上記の本人確認資料に加えて健康保険証などお名前を確認できるものを1点以上
C 交付手数料:500円
D 縦4.5cm・横3.5cmの申請者の方の顔写真(写真付の住基カードをを申請される場合のみ)

注)Dについては、写真なしの住基カードであれば必要ありません。

住基カードに加え目的の電子証明書の取得時に手数料500円がかかります。住基カードと合わせて1000円かかります。

横浜市の場合は、以下のページにて入手手順を説明しています「横浜市 公的個人認証サービストップページ

電子証明書の申請手続き


電子証明書を取得するために市区町村の役所まで申請に行きます。

まず最初に、申請書を提出する必要があります。窓口でまごまごしていると、係の人が親切に教えてくれるかもしれません。私は教えてもらいました。。。

申請書は、住基カードと電子証明書の2つの書類に必要事項を記入します。内容は特に複雑な物はありません、住所氏名などを記入します。

書類に記入が終わったら申請書を窓口に提出します。個人を確認するため、身分証明書を提示します。即日発行の場合は2種類の身分証明書が必要なので、運転免許証と健康保険証を提示しました。写真付きの住基カードの場合は、書類と合わせて提出します。

申請が終了すると発行するまでの間、待つように言われます。この間に住基カード用の手数料を450円と50円の収入印紙を購入するように指示されます。手数料500円分ですが、なぜ450円と50円に分けるかは謎です。

また、待っている間に住基カード用の暗証番号と電子証明書用のパスワードを考えておくように言われます。住基カードは数字のみ4桁。電子証明書用は、任意の英数字で4桁~16桁を指定します。電子証明書のパスワードの英字は全て大文字で指定します。大文字小文字の組合せは出来ないので注意が必要です。

電子証明書の発行手続き


住基カードの発行準備が出来ると窓口から呼ばれます。最初に住基カードの記載内容に問題がないか確認されますので、誤りがないか確認します。問題がなければ、簡単な説明を受けた後、住基カードの暗証番号の設定を行います。

暗証番号は、係の人が操作するパソコンに付属のテンキーで入力します。3回同じ暗証番号を入力します。

次に、証明書の発行手続きをします。証明書は、係のパソコンではなく別の専用端末で自分で登録操作を行います。住基カードと操作説明の資料を渡されるので、端末(電子署名発行機?)へ向かいます。

端末に住基カードを差し込んで、最初に鍵ペアを生成します。画面がタッチパネルになっているので、鍵ペアの生成を選択します。次にパスワードの入力画面が出るので、証明書のパスワードを設定します。2回入力したら終了です。

パソコンでの利用準備


入手した電子証明書をパソコンで利用するための必要な機器及びソフトウェアについて準備します。

必要なものは以下になります。

1. ICカードリーダライタ及びドライバ
2. 利用者クライアントソフト

ICカードリーダライタ


パソコンから、住基カードに保存された電子証明書にアクセスするためのICカードリーダライタが必要です。ICカードリーダライタは、住基カードに対応していて、各市区町村毎に利用可能な物を用意する必要があります。

利用可能なICカードリーダライタの一覧は、「ご利用できるICカードリーダライタ : 公的個人認証サービス ポータルサイト」ページを確認して適切なものを用意します。

今回は、NTTコミュニケーションズ(株)のSCR3310-NTTComを購入しました。この機種は、対応するOS、64ビット対応のドライバのサポートがよく、価格も手ごろであったため、ヨドバシカメラで2,480円で購入しました。

SCR3310-NTTComについては、以下のURLを参照して下さい。「ICカードリーダライタ ユーザサポート(ドライバソフトのダウンロード) SCR3310-NTTComの主な仕様/ダウンロード|NTT Com 法人のお客さま

ドライバは、上記のページからダウンロード可能です。マニュアルに従ってインストールします。

利用者クライアントソフト


ドライバのインストール後、「利用者クライアントソフトのダウンロード : 公的個人認証サービス ポータルサイト」にて配布されている利用者クライアントソフトをインストールします。

利用者クライアントソフトは、公的個人認証サービスを利用する上で必要なライブラリを含んでいますので、公的個人認証サービスを利用する際には必ずインストールします。

全てのインストールが完了したら、「利用者クライアントソフトの利用方法(Windowsをご利用の方) : 公的個人認証サービス ポータルサイト」を参照して自分の証明書、都道府県知事の証明書を確認して正しくアクセスできているか確認します。

最後に


ここまでで、公的個人認証サービスの電子証明書入りの住基カードを入手して、パソコンのセットアップが出来ました。証明書の入手については、時間も1時間かからず即日発行され、思っていたよりも簡単に入手することが出来ました。またICカードリーダライタの入手セットアップについても目立ったトラブルもなく実行することが出来ました。

公的個人認証サービスにより利用可能な公共団体のサービスも様々ありますので、電子証明書をご利用してはいかがでしょうか。
2011-05-26 18:57:30 - okoshi - [PKI/暗号] -

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