2009-08-17

単行本と文庫本  [by miyachi]

自宅の本棚のサイズはこれ以上大きくしないことを決めているので、単行本はなかなか買えない。まあ宇宙関係を除けばだいたい文庫本化されるので暫く待てば良いだけなのですが。

でずっと文庫化を待っていたのが打海文三の「覇者と覇者」だ。文庫版の「裸者と裸者」「愚者と愚者」を読んで以来、最終巻となるこの本の文庫化を待っていたのだ。ところが先日子供の夏休みの宿題もあるので図書館に行った時にふと思い立ち検索してみると見事にあったので借りて来て読んだ。満足(笑)でもこの本は文庫化されたら買うと思う。SFでは無い。暴力とドラッグとセックスとが戦場となる関東地方において、男の子の軍隊(孤児部隊)と女の子のマフィア(パンプキンガールズ)の話が上巻が孤児部隊長のカイトを中心に下巻がパンプキンガールズの椿子を中心に戦争を終わらせるまでの話だ。主人公達も奇麗事ではないが最低限のスジだけは通す。幼稚さが残るのにしたたかでストーリーに魅了されていく。少し不思議な作品だ。

最終巻だが本当の最後は未完になっている。執筆途中で作者の打海文三氏が亡くなられている為だ。でも上巻にあたるカイトの戦争は終わっているし、下巻も椿子を中心とした戦後の話ももう少しと言うところで唐突に切れて終わる。でもそれもこの作品らしい気もしてくるし残念だけど納得して読了した。ドロドロとしたストーリーが嫌じゃ無ければ一読をお勧めできる名作だと思う。ドロドロしているがなぜか清涼感も得られます。

さて単行本と言えば雪風シリーズの3作目も出版されている。「アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風」だ。「グッドラック」が続編がありそうな終わり方だったので少し期待していたんだけど結構早かったなと言う感じです。こちらは文庫化を待とう。ハヤカワさんお願いしますm(_ _)m

2009-08-17 13:15:56 - miyachi - [プログラマの生活] -

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